岐阜県中津川市にある「恵那峡ワンダーランド」。若干寂れた感じのする遊園地の中を歩いていくと、、、
ロープウェイの、廃線跡がありました。
1970年にオープンした”恵那峡ランド”。数多くの人気アトラクションを備えた遊園地で、1991年には50万人/年の入園者数を記録。その後、2004年に”恵那峡ワンダーランド”として再スタートを切り、現在に至ります。
そんな恵那峡ワンダーランドに、かつてロープウェイがあったのをご存知でしょうか?
湖上の索道を追う
私は知りませんでした(笑)。
観覧車から恵那峡の絶景を眺めていると、湖上に伸びるロープのようなものを発見。
2本のロープが、遊園地内の建物と対岸を結んでいます。
「もしや、かつてこの場所にロープウェイがあったのでは?」空の上での思わぬ発見に興奮しつつ、急いでその建物へと向かうと
なんと、本当にロープウェイがありました。
ロープにぶら下がったままのゴンドラと、未だに乗客に案内し続けているかのような看板とお姉さん(の人形)。廃線跡というよりは、まるで、ある日突然止まってそのまま放置されているかのようでした。
休止線か廃線か
このロープウェイの正体は”恵那峡ロープウェイ”です。
1968年に開業し、湖を渡る移動手段として、ダイナミックな渓谷の絶景が楽しめる遊覧施設として、人気を博しました。
ところが、入園者数の減少により2000年に恵那峡ランドが閉鎖。それに伴いロープウェイも運転を停止します。
その後、遊園地は復活しましたが、ロープウェイは復活することができず、現在に至ります。扱いとしては廃止ではなく休止となっており、設備もしっかり残されています。
しかし、国土交通省の鉄道要覧からは消されており、復活の見込みもないことから、実質的に廃線だと言えるでしょう。
旧恵那峡駅舎
かつてロープウェイの待合スペースとして使われていたであろう広いスペース。右側はすぐ乗り場です。
現在は遊園地の休憩場所となっており、椅子と机が並び、奥にはマッサージチェアや漫画が用意されています。昼食スペースとしてはもちろん、保護者の寛ぎスペースとしても機能しているみたいです。
反対側にはゲームコーナーがありました。土地を持て余しているかのような館内ですが、かつては駅直結の建物。きっと昔は、違う使われ方をしていたのでしょう。
夢の遊園地、未来の乗り物
あらゆる娯楽が集まった総合レジャー施設と、非日常な空中散歩が楽しめる空飛ぶ乗り物。夢と希望が詰まった、楽しい行楽地です。
時代は移り変わり、消費者のニーズに合わせられなかった遊園地は、次々に閉園へと追い込まれました。ロープウェイも例外ではなく、山を登るようなロープウェイは今でも活躍していますが、湖を渡るだけのロープウェイはほとんど廃止されました。橋を渡れば済みますからね。
しかし、ガラス張りの球型のゴンドラは紛れもなく、夢の場所にある未来の乗り物の姿でした。
レイワレトロ探訪
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