デパートの屋上遊園地には、地元の百貨店にあったことから、もともと興味がありました。
では、デパートの屋上そのものに魅力を感じたきっかけとなった場所はどこかと言うと、富士吉田市の複合商業施設「Q-STA」の屋上です。
よく私鉄のターミナル駅には立派なターミナルビルがあり、中には系列の百貨店が入居しています。
富士急行線のターミナル駅である富士山駅もまた同様に、富士急百貨店が運営する立派なターミナル駅となっています。
市内にはそれほど大きい建物がないため、かなり存在感のある立派なターミナルビルです。ガラス張りで新しそうに見えますが、建物自体は1975年竣工の古いものです。
中に入ると、リニューアルして新しくなった部分と、古いままの部分が入り混じります。
富士山駅は、もともとは富士吉田駅と名乗っていました。その富士吉田駅に建てられたのが「富士急富士吉田ターミナルビル」です。核店舗にはイトーヨーカドーが入り、まさしく鉄道のターミナル駅の百貨店として運営されていました。
後にイトーヨーカドーが撤退し、現在では衣料品店やドラッグストア、お土産物屋や雑貨屋などが入居する専門店街となっています。百貨店というよりは、ショッピングモールのような形態です。
富士山駅に来たならば、必ず屋上に行くべきです。
恐らく開業当初からのものと思われる古いエレベーターに乗って、最上階へ。
もはや説明不要の、美しい姿を望むことができます。
富士山駅を名乗るのも納得です。
ターミナル駅の富士山駅ですが、実際にはスイッチバックの構造をしており、路線はその先の富士急ハイランド、河口湖駅まで続いています。
巨大なジェットコースターの建造物が、観光地の雰囲気を感じさせます。一方でこちらは、1階部分は観光客向けのお店が入居するものの、それ以外は地元民向けのお店が占めています。医療施設も入居しており、地域になくてはならない存在となっています。
景色ももちろん素晴らしいのですが、”デパートの屋上”としての魅力を感じたのがこの「屋上看板」です。
富士急グループのマークに、富士山駅と富士急行の文字。富士山の麓で営む事業者としての誇りを感じます。まさに会社の”看板”を、間近で見ることができる好立地。それが、デパートの屋上という場所なのです。